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本日、ここに、伊方町議会第78回定例会を招集しましたところ、議員各位には、何かとご多忙の中、ご出席を賜り、感謝を申し上げる次第でございます。
また、日頃から、町政の推進に格別のご理解とご協力を賜り、厚くお礼を申し上げます。
さて、暦のうえでは秋を迎えておりますが、まだまだ残暑厳しい日が続いております。町内では収穫の秋ということで、柑橘の収穫作業など、大変忙しい時期を控えておりますが、一方では台風シーズンでもあります。近年、地球温暖化による影響からか、台風の大型化や集中豪雨など、これまでの常識を超えた自然の猛威によって、全国各地で甚大な被害が発生する傾向がございます。
先月末の台風10号についても、記録的な大雨により、各地に甚大な被害をもたらしました。幸い本町においては大きな被害がなかったことに、まずは安堵している次第でございます。町としましても、大雨警報が発表された、29日から31日までの間、災害対策本部を立ち上げ、情報収集や高齢者等への避難情報の発信、避難所の開設・運営を行うなど、職員一丸となって、住民の安心・安全の確保への取り組みが適切に行われたと感じております。また、各地区の自主防災会におきましては、自主的に集会所を避難所として開設していただき、この場をお借りして感謝を申し上げたいと思います。引き続き、台風をはじめとする自然災害に備え、状況に応じた適切な災害対応を心掛ける所存でございます。
また、南海トラフ地震についても、先月8日、運用が開始されてから、初の臨時情報が発表されました。1週間の緊張状態を経験して、あらためて、巨大地震が起きることを前提とした防災対策の必要性を強く感じているところでございます。そこで、まずは身近な対策として、家庭における大型家具・家電製品を固定するための経費や、災害時の生活用水確保のための経費への支援を、今補正予算案に盛り込んだところでございます。今後とも、町の防災対策について、議員各位のご理解とご協力を賜りますよう、よろしくお願いを申し上げます。
さて、私にとりまして、今任期最後の定例会を迎えることとなりました。この4年間、議員各位をはじめ、職員、国・県等の関係者の皆様、そして何よりも、町民の皆様のご理解とご協力をいただきながら、ふるさと伊方町の舵取りができたことに対して、心から感謝を申し上げる次第であります。
振り返ってみますと、「未来への責任」をキーワードに、人口減少対策、少子高齢化対策、農林漁業の振興、観光対策、原子力発電所への対応など、山積している様々な課題にスピード感をもって取り組むことを掲げ、職員とともに各種施策を展開してまいりました。
主な取り組みとしましては、まず、人口減少対策として、町有施設を有効活用するための民間提案制度の創設や奨学資金返還支援、少子高齢化対策として、18歳までの医療費助成の拡充や給食費の半額補助、農林漁業の振興として、資機材等の購入費の一部補助やイノシシ肉等の有効活用を図るための獣肉解体処理施設の整備、水産業振興計画の策定などを行いました。
また、観光対策として、亀ヶ池温泉の再建や佐田岬半島ミュージアムの整備、原子力発電所への対応につきましては、四国電力に対して、伊方発電所の安全運転に対する不断の追求や徹底した情報提供、また、町としても万が一に備えた防災訓練や放射線防護施設の整備などを通じて、住民の安心・安全の確保に努めてまいりました。
このほか、予期しなかった新型コロナウイルスへの対応や能登半島地震を教訓とした、「災害に備える」ための住民支援を行って参りました。
以上、簡単に振り返ってみて、この4年間、至らぬ点も多々あったかとは思いますが、様々な住民支援の施策を通じて「未来への責任」に対する一定の前進が図られたのではないかと感じている次第であります。今後とも、さらなる人口減少対策や南海トラフ地震に備えた佐田岬半島における防災の在り方の検討など、まだまだ道半ばではありますが、山積する課題に対して、職員をはじめ、関係者一丸となって取り組んでまいりたく、今回の選挙に臨んで参りますので、引き続き議員各位のご指導・ご協力を賜りますよう、お願いを申し上げます。
さて、今定例会に提案をいたします案件は、報告3件、条例改正2件、令和5年度決算認定10件、令和6年度補正予算7件、契約4件、財産の取得1件、その他10件でございます。
いずれも、町政を進めるうえで、非常に重要な案件でございます。
会期中、よろしくご審議のうえ、ご決定賜りますよう、お願いを申し上げ、招集のあいさつといたします。
どうぞ、よろしくお願いいたします。