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令和2年3月 第60回定例会招集あいさつ

記事ID:0013258 印刷ページ表示

 本日ここに、伊方町議会第60回定例会を招集いたしましたところ、議員各位には何かとご多忙の中、ご出席を賜り感謝を申し上げます。
 また、日頃から町政の推進に格別のご理解とご協力を賜り、厚くお礼申し上げる次第でございます。

 さて、まず最初に、三崎地域の水道断水の件についてご報告を申し上げます。
 三崎地域の住民の皆様、そして各事業者の皆様には、大変ご不便をおかけいたしていることにつきまして、お詫びを申し上げる次第でございます。
 この断水は、昨日の午後から今週金曜日までの間を予定いたしております。
 断水の原因といたしましては、先週、農政局が施工をした、県道鳥井喜木津線、神崎と釜木の間でございますけれども、これの路側修繕工事のため仮設配管工事を実施しておりましたが、接続部分から漏水を起こし、この接続部分の改修が必要となったことが原因となり、断水となったものでございます。
 町といたしましては出来る限りの対応を行っておりますが、早急に復旧するように、農政局や南予水道企業団と連携をし、対応をして参りたいと存じます。
 三崎地域の皆様には大変ご不便をおかけいたしますが、何卒ご理解、ご協力を賜りますようお願いを申し上げます。

 次に、新型コロナウイルス感染症対策についてでございます。
 まず、町では2月20日に関係課の保健福祉課、町民課、総務課で対応策を協議し、今後においては、平成27年3月に定めました「伊方町新型インフルエンザ等対策行動計画」に基づいた対応を行うものといたしました。
 その後、3月2日に愛媛県内初の感染者確認を受け、同日、役場内に「伊方町新型コロナウイルス感染症警戒本部」を立ち上げ第1回の警戒本部会議を開催し、今後の対応や予防方法などの注意喚起、更に各種行事の中止の検討などの確認、協議を行いました。
 また、3月4日には「警戒本部」から「対策本部」に体制の格上げを行い、第1回の対策本部会議を実施し、更に情報の共有、役場内部の取り組みの確認など図ったところでありますが、同日松山市においても、県内2人目の感染者確認があったところでございます。
 既に小中学校の臨時休校や、各種行事等の中止などの対応を行っておりますが、今後の状況の変化や、国・県からの新たな対応方針が示された際には、それらの情報伝達などを様々な方法で、臨機応変にしっかりと行うよう努めて参る所存でございます。
 町民の皆様におかれましては、過剰に心配することなく、一般的な感染症対策や健康管理を心がけるよう、手洗いやうがい、マスクの着用などの基本的な感染症対策、更に誤った情報やデマには惑わされず、正確な情報の把握に努めるなど、冷静な行動をとられるようお願いをするものでございます。

 さて、今定例会には、令和2年度の当初予算案を提示させていただいておりますので、ご審議の程よろしくお願いを申し上げます。
 今回提案をいたしております一般会計予算の総額は、85億3,902万4千円でございまして、前年度に比べまして、7億2,987万3千円、率にして7.87%の減となっております。
 本予算につきましては、私の今任期最後の当初予算提案となるわけでございますが、その概要と、今後の考え方などを紹介させていただき、議員各位のご理解を賜りたいと存じます。

 まず「結婚・出産・子育てへの支援の充実」では、新規事業といたしまして、いかた学童クラブの移設に伴う施設整備費を計上いたしました。
 いかた学童クラブは、生涯学習センターの児遊館内で運営をいたしておりましたが、伊方小学校敷地内に設置する案といたしております。以前から、現在の手狭な状況と学校からの移動が危険という問題があることから、小学校敷地内への移設の要望もありまして、今回の整備により学校敷地内に建設することで、安心・安全な運営が行えると考えるものでございます。

 次に「学校教育の充実」でございますが、三崎高校に関しましては、公営塾の運営経費など引き続き計上いたしておりますが、来年度は町営の寄宿舎整備に取り組むことといたしました。
 ご存じのとおり、文部科学省の「地域との協働による高等学校教育改革推進事業」の指定を獲得したことにより、分校化が3年間回避されたこと、更に2020年度入学志願者が定員を上回るなど、関係者各位の様々な取り組みなどによりまして、連続した町の明るいニュースとなっております。
 三崎高校町営寄宿舎は令和2年度末の完成予定でありますが、今後におきましても三崎高校を含め、町内の小中高校生に対する積極的な支援を継続して参りたいと存じます。

 次に「道路・河川の整備、交通環境の充実」でございますが、地域巡回バスが本格運行となります。
 昨年10月から地域巡回バスの試験運行を開始いたしまして、様々なご意見に基づき検討をし、路線や乗車方法の見直しなどを行いまして、4月からの本格運行の開始となるものでございます。今後も引き続き事業の検証を行いながら、より良い運行となるよう努めて参ります。

 次に「住環境の充実」でございます。
 町内在住者の転出抑制を図るために、町内に住宅を新築、購入、増改築した場合に要した経費に対し、奨励金を交付する「伊方町定住促進奨励金」を創設いたしました。町内在住者、または町外から転入をして居住する方を対象として、自己所有地で新築の場合、最大100万円の奨励金を予算の範囲内で交付し、町内定住の対策を図るものでございます。
 更に、町への移住定住促進と空き家の有効活用を促進するため、空き家を町が借り上げて改修し、移住定住希望者に貸し出す制度として「伊方町移住定住促進空き家活用住宅事業」を新たに創設いたします。町が空き家を所有者から借り上げて、改修後の10年間移住者に貸し出す制度でございます。空き家の活用と、移住希望者が利用しやすい制度を検討しまして、新規事業として取り組むものでございます。固定資産税の納付書送付時に、本制度紹介の書類を同封するなど取り組んで参りたいと考えておりますが、空き家所有者の皆様には、制度のご理解とご協力をお願いするところでございます。

 次に「防災・消防体制の充実」でございますが、串地区にヘリポートを建設いたします。
 旧串中学校グラウンドを全面舗装しまして、半島先端部の有事の対応として専用のヘリコプター離発着場を整備するものでございます。
 また、消防ポンプ積載車、及び災害時備蓄品の更新など、近年の異常気象や想定を超えた規模の自然災害に対応するために、設備及び体制の整備を図りまして、減災・防災対策を進めて参ります。

 次に「農業・水産業の振興」につきましては、新たに「農林漁業振興基金」を設置いたします。
 国・県の補助事業の対象外となる農林漁業者の機械・設備投資などに対し、きめ細かな事業を行い、生産体制の強化を図り、担い手が安心して就業できる環境を整えるものでございます。この基金の原資は、第三セクターの風力発電会社の配当金といたしまして、1件当たり50万円を上限として、実施期間を3年間の案といたしております。

 最後に「観光・ツーリズム・商工業の振興」でございます。
 現在、伊方町観光交流拠点施設「はなはな」の整備工事が施工中でありますが、諸事情により完成が5月に入る見込みでございます。完成後のリニューアルイベント関連経費を計上しまして、町の観光の中心施設としての役割と、エネルギーの町、農業・水産業の町のPRを図り、様々な人が集う場所となるよう努めて参ります。
 更に、温泉温浴施設「亀ヶ池温泉」におきましては、温泉水を汲み上げるポンプ等の改修工事を予定いたしております。温泉井戸内を洗浄し、揚湯量の安定化を図ることと、ポンプ等の経年劣化に伴い交換・改修を行う工事費を計上いたしました。本施設の目的である「伊方町民の健康と福祉の増進」と「地域振興と地域間交流の促進」に、これからも取り組んで参ります。

 以上、令和2年度一般会計の主な取組みでございますが、今後におきましても、定住人口の減少抑制、産業の成長・交流の活性化、元気人口の増加、協働による主体的なまちづくり等々の重要課題に対しまして、伊方町の将来・未来のために、しっかりと取り組んで参りたいと存じます。

 次に、伊方発電所について申し上げます。
 伊方発電所においては、本年初頭より、過去に例のない事象を含む4件の通報連絡事象が連続して発生をいたしました。
 町としては、これは明らかに通常と異なる状態と認識し、深刻な問題と捉えております。
 そのために、四国電力に対しては1月27日に、少なくとも私が就任以来、初めての事となりますが、文書による注意を行い、改めて安全最優先への取り組みと、早急な原因究明並びに改善を行うことを強く申し入れたところでございます。
 個々の事象発生時の町の対応につきましては、これまでどおり迅速な情報収集と調査を行ってはおりますが、私といたしましては、この一連の事象が連続で発生した背景にあるものにも着目すべきと考え、四国電力には組織体制を含め、あらゆる角度からの調査を求めております。
 その結果につきましては、今後報告を受けることになるかと思われますが、議会に対しましては、今後とも迅速な情報の連携に努めて参りますので、議員各位には、引き続きご協力ご指導を賜りますようお願いを申し上げます。

 さて、今定例会にご提案をいたします案件でございますが、

・条例制定に関する議案 12件
・令和元年度一般会計及び特別会計補正予算 8件
・令和2年度一般会計及び特別会計当初予算 11件
・工事請負契約の締結に関する議案 2件
・人事に関する議案 1件
・指定管理者の指定に関する議案 2件   でございます。

 いずれの案件も町政を進める上で、非常に重要な案件でございます。会期中よろしくご審議のうえ、適切なご決定を賜りますようお願いを申し上げ、私の挨拶といたします。
 どうぞ、よろしくお願いいたします。